人間生きていれば嫌なことやうまくいかないことはつきものです。
こちらに何の落ち度もなくても、もらい事故的に巻き込まれることもあります。
でももし、その嫌なことやうまくいかないことが
毎回同じようなパターンで起こるとしたら
それはもしかして『やさ・ぐれ子さん』のせいかもしれません。
『やさ・ぐれ子さん』は心の中に住んでいるやさぐれた自分のことです。
もっと自分に自信を持って!もっと自分のこと信じられるといいよ!
という話をするとき、決まって
「でも私は親にちゃんと〇〇してもらえてないからできません」
と仰る方が一定数いらっしゃいます。
上手くいかないのは、そうできるように育ててくれなかった親のせいで
私は可哀そうな被害者なんです、ということです。
わからなくはないです、私もずっとそう思っていた時期がありました。
還暦近くになって漸く、そうじゃないということが理解できたから。
でもね、犯人(加害者)探しは不毛です。
わかりやすいように会話形式で書いてみます。
ぐれ子「自分らしく生きるってどうすればいいかわかりません」
あかね「まず自分は自分でいいって肯定してあげたらどうかな」
ぐれ子「でも私は親にずっと否定されて生きてきたので、いまさら自分のことを肯定するのはどうしていいかわかりません!」
あかね「そうなんだね、親があなたを受け入れて愛してくれていたら、あなたも自分を好きになれたかのかな?」
ぐれ子「そうだと思います。愛されてないから愛し方も愛され方もわからない」
あかね「でももしかしたら、あなたが愛して欲しいやりかたと違っただけで、親御さんもあなたを愛していなかったんじゃなくて親なりのやり方で愛してくれてたかもしれないよ?」
ぐれ子「でも、私がこうして欲しいと思ったのと違ったら、愛されていることにならないと思います。現に私はそう感じています」
あかね「そうなんだね。子供時代に戻ってやり直すのは不可能だけど、親がどうしてくれたら許せるようになるかな?許すまでいかなくても、しかたないかって思える?」
ぐれ子「謝って欲しい。ちゃんと育ててあげなかったことを悔やんで申し訳なく思ってもらいたい」
あかね「そうかー。ぐれ子さんは、ぐれ子さんが望むように親に育ててもらえなかったから、不完全っていうことなんだよね?」
ぐれ子「そうです」
あかね「そっかー。じゃあぐれ子さんのお父さんやお母さんは、そのまたお父さんやお母さんから望む通りの愛情を受けて育ったと思う?」
ぐれ子「・・・・わかりません」
あかね「もし、お父さんやお母さんが、今のぐれ子さんのような気持を自分の親に持って育ったとしたら悪いのは誰なのかな?」
ぐれ子「わからない。。」
あかね「そうだね、ぐれ子さんが「親にちゃんと育てられてないからできないのは仕方ない」って言うならお父さんやお母さんも同じように「わからないからできなかった」かもしれないよね?」
ぐれ子「はい、そうかもしれません。でもそうするとずっと苦しかった私の気持ちはどうすればいいんですか!?」
あかね「それは大人になったぐれ子さん自身が、向き合って癒してあげるしかないと思うよ」
ぐれ子「そんなのって納得できない。。」
あかね「そうだね、悔しいね」
ぐれ子「はい。」
あかね「でもちょっと考えてみて?ぐれ子さん、親のせいで自分は完璧じゃないって言ったけど、その完璧じゃないぐれ子さんに育てられた子供はどうなるかな?」
あかね「完璧じゃない親に育てられた子は親の被害者ってことにならない?そしたらぐれ子さんはお子さんにとって加害者になるっていうこと?」
ぐれ子「そんなことないです!私は自分なりに精一杯の愛情で子供に向き合いました!」
あかね「そうだよね。だったらあなたのお父さんもお母さんも、ご両親なりのやり方で愛してくれていたのかも、って思えない?」
ぐれ子「・・・・」
こういう風にしてあげたいなという愛し方と
こうされたら嬉しいなっていう愛され方の好みは
みんな違うんです。それが親子であっても。
(占いはその違いを知るためのツール!)
だから各自が、私が欲しいのはそれじゃない!くれない相手が悪い!
ばかり主張していると辛くなるよ。
自分を被害者にしていると、加害者が必要になるし
人間関係を加害者vs被害者の図式にしちゃうってことは、
自分が誰かの加害者になる可能性もあるっていうこと。
全部が全部簡単に割り切れることじゃないけど
自分の中に住んでいる『やさ・ぐれ子』さんのご機嫌は自分で取るしかないです。
他の誰かに埋めてもらおうとする限り、いつまでたっても満たされなくて
同じパターンを繰りかえす羽目になるんじゃないかなって思います。
そして、愛してクレクレ、わかってクレクレ、聞いてクレクレの
クレクレ星人になってしまうよ。